Maison-Arche

maison-arche1


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entrance. 床に設けたにじり口。

maison-arche interior

Interior like a tea-room and the presentation of original talismans asked by visiters.
茶室風の室内では、来場者一人一人の願い事に対応するオリジナルの「御守り」の制作と展示を行う。材料はすべて廃物や瓦礫。(御守り工房:井上明彦・冨田果絵・瀧本亜沙美)

maison-arche wall paper

Wall paper on which old japanese translation of "Theory of Art" by G.Santayana is printed.
壁には、哲学者J.サンタヤーナの芸術論の大正期の翻訳本を全頁スキャンし、ひらがなを消して印刷しなおした紙を腰張り風に張り巡らせた。

Workshop of Talisman, view from the maison-archemaison-arche installation viewmaison-arche installation view

Maison-Arche

洪水で流されたサヴォア邸
雑木の上にひっかかり
傾いたまま
そこでなんとか暮らす
らせん階段のような
曲がり木を伝って
鴨長明もやってきた
ふと気づけば
まわりに夾竹桃の村・・・

家=方舟は、別の文明に行き着くか

Emportée par l'inondation,
La Villa Savoye est accrochée
sur les arbres,
Et à nouveau, la vie s'y loge ....

Par l'arbre tortueux rejeté,
Colimaçon d'escalier,
Kamo no Chomei arrive.
Alentour,
un village de lauriers-roses est né
sans nous en rendre compte.

La maison-arche
annonce-t-elle une autre civilisation ?

INOUE Akihiko
july 2011

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素材:高速道路建設のために破壊された山林の樹木、廃材、気仙沼・大島の瓦礫、文字、紙、衣服ほか

material : woods of forest destroyed by the construction of the Highway, wastes, clothes, printed papers, debris found at Kesen-numa city in 2011

h 440×w 250×d 250cm

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*Voice Galleryの松尾恵氏の企画による下記の特別展出品作。


LOUDER THAN BOMB/YOUNGER THAN YESTERDAY – 夾竹桃の村 –

2011年7月23日〜9月10日(土) 12〜19時
会期中の日・月および8/14〜9/5日は休み

MATSUO MEGUMI +VOICE GALLERY pfs/w
(京都市南区東九条西岩本町10 オーシャンプリントビル1F *2011年当時。2013年移転)

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出展者:

井上明彦+御守り工房(冨田果絵・瀧本亜沙美)
The pursuit of new possibility(砂連尾理 × Hyslom × 垣尾優)
Picnica+スミヤキスト9
池上良子(協力:foret株式会社)
TGR有毒女子通信(協力:HAKOBAKA、株式会社フェリシモ)

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Voice Gallery開廊25周年記念展
共催:京都精華大学情報館メディアセンター
企画協力:八巻真哉

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「当ギャラリーは、7月10日に25年周年を迎えました。開業した1986年にチェルノブイリ原発爆発事故が起こり、1995年阪神大震災・地下鉄サリン事件、2001年アメリカ同時多発テロ事件が起こりました。他にも、絶えず世界じゅうに大きな事件・戦争・事故・自然災害が起こり続けた25年であったと思います。そのような25年間に、それらにどう対峙する芸術と協同したいか、個人でありたいかということをずっと考えてきました。芸術や個人が無力や非力であるとは、けっして考えませんでした。芸術は、想像をうながし、生きることや価値観にまったく新しい創造の道を開くと信じたからです。最近、戦争体験を聞いておかねばという思いが、それと重なりました。私という個人がするべきことは、一般情報化された<戦争>を歴史として反芻することで はなく、小さな個人史を聞き取り、そこに最大限の想像を働かせることではないか。 すべての危機において、芸術こそ想像と創造の原点となり得るし、歴史に埋もれようとする小さな個人と協同するのではないかと思いました。
このたびの展覧会"LOUDER THAN BOMB / YOUNGER THAN YESTERDAY"は、直面している危機、危機を想像することをテーマとします。"LOUDER THAN BOMB"というフレーズは、芸術の真意や波及力を信じる英国のある知人からもらった言葉です。"YOUNGER THAN YESTERDAY"は、長く隣人であったダムタイプの、1995年に亡くなった古橋悌二さんが、エイズ渦中のニューヨークからくれたハガキに記してくれたフレーズです。そして、夾竹桃とは、言うまでもなく、原爆投下の夏、広島に咲き誇った花です。
人が想像力と技術を持ち寄り、集落ができる。集落から新たな関係や文化が生まれる。本展では、ギャラリー空間の中に「ムラ」をつくることをめざしました。搬入日初日の本日(7月14日)、最初の「家」が建ちました。本展では、徐々に家が建ち、関係が起こり、出来事が起こります。制作を公開しながら進 化するグループ、計画にしたがって出来事を重ねるグループがあります。夏の最中、会期を一端中断し、9月に1週間だけ本展を再開します。この1週間に、集落をつくりつづける中で求めた対話やさらなる出来事を重ねる予定です。また、10月に京都精華大学情報館において、関連のシンポジウムを開催します。」(松尾恵)

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